枚方 明尾寺 鐘楼
2016/08/12
設計：歌一洋建築研究所
｛設計者談｝鐘楼の床を高くすることによってフラットな境内空間に、緊張感と、寺の象徴性を高めながら、さらにランドマ－クとして、新たな風景を創り出したいと考えた。その重要な役割を担っているのが６本の柱に支えられた瓦屋根である。
全ての方向におなじように広がる円錐の屋根を、３段に分け仏教性を演出。また数種のいぶし平瓦と素丸瓦を組み合わせることにより、太陽の動きや天候の変化による微妙な陰影をもたらし鐘楼にうつろいの表情や奥行感を与えた。
｛瓦製造・施工担当｝野水瓦産業株式会社
４種類の働き幅が違う平瓦を使って施工したのですが一番納めにくかったところが屋根の頂上部分でした。のし瓦も特殊形状品を製作し全てビスで止めつけ、最上部は円錐立物を作り何とか納めることができました。当初お話をいただいたときには本当に悩みました。うまく納める事ができるのか試行錯誤の連続でした。初めての屋根形状に挑戦して何とかお納めさせていただいたことに胸をなでおろしたのを今でも覚えています。
設計家のご要望に何でも挑戦して実現できるように努力することが楽しくなった物件でした。
