RC造 野地
2016/08/12
他社さんの現場ですがあえて投稿させていただきました。
最近の建築事情がうかがい知れます。
RC造の建物で瓦を葺く野地がコンクリ-ト一発打ちと業界では言いますが、下型のみでコンクリ-トをそのまま傾斜屋根に流し一応均して仕上げるのですが・・・
傾斜屋根ですからどうしてもコンクリ-トが乾くまでに下へ下るため高低なく均すことがむつかしくなります。
写真でお分かりのように野地がうねっています。
通常の設計仕様はコンクリ-ト打ちのあともう一度釘の利く特殊なモルタルで野地を均して仕上げるのですが・・・
予算が厳しいのでこんなところに皺寄せが来ます、そのまま均しモルタル無しで瓦を施工するように指示されるのです。
瓦桟を野地に留め付けるのにも釘が打てませんので下穴を開けた上からコンクリ-ト専用ビスで留めていきます。釘打ちの倍以上の手間と費用が掛かります。
しかし、その予算がほとんど出ないのが現状なんです。
その中でも、瓦施工者はできる限り野地の高低を直しながら葺くのですがそれも限界です。
やはり、元請さん次第です。
このような建築を残すことが恥ずかしいと思っていただきたい。
公共工事の減少から競争の激化により本来なら当然である施工基準を満たしていない工事が多くなって来ているのではないかと気掛かりです。