耐風圧性能試験(2)
2016/08/12
前回の「新聖瓦」に続き、今回は56判防災瓦の引き上げ試験を行いました。
(試験条件も前回と同じ)
2種類行い、残念ながら一つは不合格。その試験の内容は・・・
引き上げ前
加圧している状態。(瓦が浮き上がっているのがわかりますか)
吹き上げによる風圧力と同等の力で引上げる試験を行います。
強風時、風圧力は繰り返し、繰り返し作用すると予想され、このような繰り返し作用によって不具合が発生することが知られていることから、繰り返し加圧という方法を取り、その回数を150回としています。
そして、75回目に下の写真のように釘が抜けてしまい試験は中止、不合格となりました。
しかしながら、全く同じ瓦で同じ条件である部分のみ違う試験体では合格することができました。
それは、瓦を留めつける桟木の材質の違いなのです。
桧材は合格。杉材は不合格。
写真でもお分かりのように、瓦桟木に留めつけている釘が抜けてしまうのです。
この試験から、桟木の性能の重要性を改めて確認し、
屋根工事の際には桟木の材質の選択にも充分な配慮が必要であると考えます。
それから、瓦を留めつける釘はできるだけ桟木に対して垂直ではなく斜め下方向に打つほうが強度が出るようです。