想定外
2016/08/12
「想定外」一時流行った言葉?、(あっ、あれは想定内でしたか・・・)
物を作っている側からは全く想像していなかった使われ方が今回の例です。
そして、そのためクレ-ムが発生してしまいまいした。
それが、・・・
白く表面に浮き出ているのが、
白華(エフロレッセンス)
コンクリ-トやモルタルの中のアルカリ成分やカルシウム成分(いわゆるアク)が表面に染み出して結晶したもの。
決して製品の欠陥や異常ではありません。また、製品の強度に問題なく、環境に悪影響を及ぼすものでもありません。
現在のところ、残念ながら、この白華の確実な防止方法はないと言われています。
白華はモルタルが原因として、いぶし瓦自体もご覧の通り変色が大きく進んでいます。
その原因は、本来この小端立枡形瓦は小端面を見付けに使用することを想定して製造しています。ですから、側面にはいわゆるアク止め用の吐け土をしていません。
(吐け土)淡路瓦の特徴の一つで焼く前の白地に、細かい粒子の粘土を水で溶いたものを塗布するもの。これにより色艶がよくなり瓦表面にでるアクを抑える効果もある。
瓦自体のアクはどんな瓦でも出ます。
ただ、それはできるだけ見えない隠れた部分に出すように吐け土の仕方などでそうしています。
今回特にこれだけ変色が進んだのは上記のとおり吐け土をしていなかったこととモルタルのアクが大きく影響したものと思われます。
瓦をモルタルを使って貼り付ける場合は吸水防止材の塗布やエフロ対策を充分に行ってください。
さて、もう出てしまったものを除去するのはなかなかむつかしいのです。
酸洗いをしたりブラシで削り落したり、特殊な酵素などで除去を試みるのですが、なかなかうまくいかないのが現状ですがとにかくトライしていただく以外ありません。
そして瓦自体の経年変化が進み徐々に馴染んでいくのを待っていただく。
これをお願いするしかありません。