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いぶし瓦炭素膜
分子構造でみたいぶし瓦の表面を覆う炭素膜とはどういうものでしょうか?
{ノミズ コンセプトブックより}
いぶし瓦の表面に結晶して独特の光沢を生み出しているのは、上記のような分子構造を持つグラファイトと呼ばれる二次元構造のものです。
横方向に結合した炭素分子の層が、幾多にも重なっている状態。
グラファイトというのは鏡面のような光沢を持つものですが、結晶している瓦の下地部分が粘土層であるため完全に平滑になっていません。
こうした微少な凹凸を持つ面にグラファイト結晶が並ぶことで、逆に深みのある光沢を醸し出していると言えます。
また、層状になっているため、表面部分が薄く剥離していくのですが、これがいぶし瓦ならではのエ-ジングにつながっているのですね。
その他、炭素の分子構造には三次元構造を持つダイヤモンドや今大注目のフラ-レン等が知られています。
昔の人は、理論ではなく実践、原理ではなく経験によってこのすばらしい技術を私たちに残してくれたのです。
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